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特定非営利活動法人ワンダートンネル 設立趣旨書 

 

 近年、家庭や学校等で様々な問題を示す子ども達 の中に、全般的な発達の遅れはないものの、先天的な脳の機能の弱さを持つケースがあることがわかってきました。現在の医学的な診断基準では、ADHD( 意欠陥多動性障害)、広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症などを含む)、学習障害等と呼ばれているものです。このような障害を持つ子ども達 は環境の影響を受けやすく、様々な心理的問題が二次的に生じる場合も多いことがわかっています。

 1997年に発足したADHD研究会はADHDを持つ子どもたちへのより良い対応を考える場として、専門家を招いての講演会、親の会の活動などを通じて ADHDとはなにか」「よりよい対応とはどんなものか」ということを、保護者・医療・教育・福祉・心理の専門家とともに考えてきました。

 現在はマスコミを通じて情報が普及し、文部科学省の取り組みも積極的に行われています。しかし、実際に子どもたちと日々接する家族や現場の教育関係者等 を支える体制は十分であるとは言い難く、具体的な対応の仕方がわからず、生活上の困難を来しているケースも少なくありません。これらの現状をふまえて、当 研究会はADHDに限らず心理的あるいは発達上の問題を抱える子どもたちの家族の相談の場や、子どもたち自身の治療・教育の場を新たに提供していく必要性 を感じました。

 また、このような子どもや家族を支えるためには、子どもに関わる現場の教育関係者等との連携が必要ですが、文部科学省は2003年に「今後の特別支援教 育の在り方について(最終報告)」の中で、このような子ども達を「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒」と位置づけ、このような子 ども達に対する特別支援教育においては、各学校が関係機関と連携して問題に取り組むよう求めています。この関係機関の中には特定非営利活動法人が含まれて おり、当研究会を法人化することによって、より現場の教育関係者等との連携を深められると判断しました。

 そこで、心理的あるいは発達上の問題を抱える子どもとその家族及び子どもに関わる教育関係者等に対して、心理・発達相談及び治療教育、コンサルテーショ ン、研修、情報提供に関する事業等を行い、子どもの健全育成及び児童福祉の増進に寄与することを目的として、新たに特定非営利活動法人ワンダートンネルを 設立したいと考えています。

 平成16年  5月  7日

法人の名称 特定非営利活動法人ワンダートンネル
設立代表者 千 谷  史 子